大腸内視鏡検査について
大腸内視鏡検査は、内視鏡を肛門から挿入し、直腸から盲腸までの炎症、ポリープ、がんなどの病変を調べるのに使われる検査機器です。大腸粘膜の色調変化もとらえることができるため、早期病変の発見も可能です。
病変が見つかった場合は、生検(組織の顕微鏡検査)が可能です。また希望者には、検査中にポリープの切除術を行うことができます。
検査前日・当日の注意点
検査の前日
- ひじき、わかめ、こんにゃく、きのこ類など繊維質の多い食品は控えるようにしてください。
- 夕食は午後9時頃までに、消化の良いものを軽めに摂ります。
- 寝る前に下剤の内服があります。
検査当日
- 指示通りに下剤の内服を行います。
- 検査が終わるまで、食事はできませんが、水やお茶はかまいません。
- ご自身で自動車やバイク、自転車などを運転してのご来院は、なさらないでください。
検査の手順
- お通じの状態を看護師がお聞きします。血圧を測ってお待ちください。
準備ができましたら、検査室に入って着替えをします。 - ご希望の方には鎮静剤を投与(注射)します。
- 左側を下にしてベッドに横になり、検査が始まります。
- 肛門から内視鏡を挿入します。
- 医師がモニターに映る大腸の内部を、隅々まで観察します。
- 検査は約20-30分で終了します。
※検査中はできるだけ体の力を抜き、リラックスしてください。
検査後
- 検査が終わったら横になって休んでいただきます。
※検査の際に腸内に空気が入ってお腹が張ってくるので、ガスを出してください。 - 当日に外来にて検査結果をお伝えします。病理検査の結果は後日になります。
※診療が終了すれば、飲食可能です。
こんな症状には大腸内視鏡検査をお勧めします
- 便秘気味、下痢が多い、便秘と下痢を繰り返す
- よくおなかが張る、おなかが痛む
- 便潜血検査で陽性だった、血便がある
- 貧血がある
- 40歳以上で、まだ大腸検査を受けたことがない
- 血縁者に大腸がんの方がいる
- 以前ポリープがあり、1年以上検査を受けていない
など
大腸内視鏡検査で発見される消化器系の病気
大腸内視鏡検査は、以下のような疾患の検査・診断に有効です。
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎など)
- 大腸憩室症(腸管内壁の一部が外側に向かって袋状に飛び出した状態)
- 虚血性腸炎(大腸の血流障害によって大腸粘膜に炎症や潰瘍が生じ、突然の腹痛や下痢、下血をきたす疾患) など
など
当院では、大腸ポリープ切除を「日帰り」で行っています
希望される方には、内視鏡検査中に発見したポリープをその場で切除可能な場合もあります。
予約時に医師から「同時切除」希望の有無をお尋ねしています。